中華料理店で福の字が逆さまに貼ってある理由

中華料理店で福の字が逆さまに貼ってある理由

福の字が逆さまになっている!?

みなさんは中華料理店で「福」の字を逆さまに貼ったものを見たことはあるでしょうか。上記の写真では、手前の提灯の「福」の字はふつうですが、奥の壁の「福」の字は逆さまになっています。

なぜ逆さになっているのかなあ、と気になったことはありませんか?「福」という縁起の良い文字を逆さまにすることに対して、なんだか縁起が悪いなと感じてしまいそうですが、いったいどのような意味があるのでしょうか。私の場合、注文が済んで料理が来る前は気になっていたけれど、料理がきて食べているうちに忘れている…そしてまた中華料理店で「福」の字を見つけて、また気になる。
こんな感じで、いつももやもやしていました。

しかし、ついに、先日、中国人の友人Lさんに聞く機会があり、謎を解決することができました。

みなさんにもその謎の答えをお教えしましょう。


福を呼び込むお守り的なもの

赤い紙に「福」の字を逆さまを書いたものを「倒福(とうふく)」と言います。
この「倒福(とうふく)」には
福がやって来る
福が来てほしい
といった意味があります。

なぜかと言いますと、中国では、「福」の字が逆さまであることを、中国の標準語の発音で、「福倒了」fu dao le(フーダオラ)と言うのです。また同じく、福がやって来るという意味の「福到了」もfu dao le(フーダオラ)と読むんです。つまり、「福が倒れている(逆さまになっている)」ということばと、「福がやって来る」ということばの発音が中国語では一緒なのです。

そのために、「福」の字を逆さまに貼る「倒福」には福がやって来る、福が来てほしいという意味が込められているのです。


福が逆さまになった始まり

起源には諸説あるようですが、ここでは中国人の友人に聞いた一般的な言い伝えをご紹介します。

昔むかし、あるお金持ちの家のお弟子さんが、「福」の字を玄関先に貼るようにご主人に言われました。しかし、その弟子は文字を読むことができなかったため、どちらを上にしたら良いかわからないまま「福」の字を逆さまにして貼ってしまったのです。

それを見たご近所さんたちは、「福が逆さまだ!」「福が逆さまだ!」と口々に言いました。

つまり、「福倒了 フーダオラ(fu dao le)」「福倒了 フーダオラ(fu dao le)」と言っていたのです。

それに気付いた弟子はご主人に怒られてしまうのかと思いきや、ご主人はご近所さんたちのことばを聞いて大喜びをしていました。
なぜなら、ご近所さんたちが皆、自分の家を指さしながら「福到了 フーダオラ(fu dao le)」、つまり「福が来る!」「福が来る!」と言っていたからです。

それ以来、あえて「福」の字を逆さまにして貼ることが、「福」を呼び込むおまじない的な存在になったのです。



まとめ

いかがでしたか?とてもユニークなエピソードですよね。これを知ってみなさんの小さなモヤモヤも解かれましたでしょうか。中国語を勉強していないと思いつくこともできない理由でしたね。

これを読んだみなさんは、次に中華料理店に行ったときなどに「福」の字の逆さまを見つけたら、ぜひ一緒にいるご家族や友人にその理由を教えてあげてくださいね。料理が来るまでの暇な時間にクイズを出して楽しんでも良いかもしれません。

エキテンマガジン編集部

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