小規模店舗が電力自由化で得をする方法

小規模店舗が電力自由化で得をする方法

2016年4月、電力自由化スタート

2016年4月1日からいよいよ電力小売の全面自由化が始まります。すでに様々な会社が個人向けに電気の乗り換えキャンペーンを行っていますが、実は今回の電力自由化では、店舗も電気の乗り換えでお得になるケースが多いのです。

業種にもよりますが、電気代は店舗にとって大きな経費で、かつ削減も難しい種類のものです。開業後に明細を見て驚かれる店舗経営者の方も多くいます。この記事では、どうしたら小規模店舗が電力自由化で得できるのかを解説します。


低圧電力も電力自由化対象に

4月1日からスタートする電力小売の全面自由化。これにより契約電力50kW未満の低圧電力の需要家も電力自由化対象になります。低圧電力の需要家とは聞き慣れない言葉ですが、つまり一般家庭や飲食店・整体・美容院などの小規模店舗のことを指します。

実は契約電力が50kW以上の高圧需要家は、すでに電力自由化がされており、どの電力会社からでも電気を自由に買うことができます。
電力自由化がスタートする2016年4月からは、高圧需要家に加えて、一般家庭や小規模店舗も地域電力会社の他に、新電力会社(PPS・特定規模電気事業者)からも電力を購入することができるようになります。

ちなみにPPSとは、国に届出をするだけで、電気を販売することができる事業者のことで、2016年2月5日現在802社が経済産業省に届出されています。


PPSと登録小売電気事業者の違い

すべての消費者に電力を販売することができる電力会社以外の事業者のことを小売電気事業者と呼びます。PPSとの違いは「届出制」ではなく「登録制」である点です。
なぜ登録制になっているかというと、登録小売電気事業者は、一般家庭などに電気を販売する必要上、安定供給やトラブル防止などで、厳しい審査が必要なことから、届出制でなく、登録制になっているのです。


電力会社を変えるべき店舗、変えるべきではない店舗

小規模店舗の場合、契約電力が50kW以上であれば、すでに、地域電力会社あるいは新電力会社と高圧契約を結んでいるはずです。高圧契約のほうが、低圧契約より電気料金としてはお得になるからです。
高圧契約の場合、契約電力は、過去1年間における最大需要電力が翌年の契約電力となるため、最大需要電力を引き下げることが、契約電力を小さくし、料金引き下げを実現できます。もちろん、毎月の電気使用量を少なくすることも料金引き下げには必要です。

契約電力が50kW未満の小規模店舗では、これまで契約している地域電力会社から、新電力会社に切り替えることにより、電気料金を引き下げることも可能になります。その場合、新電力会社を選ぶ基準としては、料金の割安度、経営の安定性、発電設備の保有などが目安となります。
また、店舗の側の電気使用形態として、電気消費量が比較的多い店舗か、逆にそれほど多くないか、また、夜間の使用量が多いかどうかなど、使用パターンを見極め、それに対応した料金メニューを用意している新電力会社を選ぶことが重要です。


新電力会社に切り替えると固定費を削減できる!?

一般的に言って、新電力会社のほうが、地域電力会社より、基本料金を安くすることができます。その度合いは、5~10%程度といわれます。その理由は、発電や送配電設備などの固定費コストが地域電力会社に比べて非常に小さいためです。地域電力会社は、これまで、発電から送配電までの一貫体制を作り上げてきたため、その分の固定費コストが大きく、それを基本料金に反映させているのです。新電力会社によっては、発電設備を持たず、他の電力会社あるいは、工場などの自家発電設備から購入して、需要家に販売するところも多いのです。

ただ、オール電化の家庭や店舗などは、新電力会社に切り替えると、逆に、電気代が割高になる可能性があります。なぜなら、オール電化住宅や店舗は既存の料金プランである程度安くなっているため、それ以上の値引きはなかなか難しいからです。もしかすると、オール電化の家庭や店舗などは、発電設備を多く保有している地域電力会社から電気を買ったほうがお得かもしれません。

新電力会社を選ぶ基準のひとつとして、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー電力を選択する需要家もいます。新電力会社の中には、再生可能エネルギー電力を専門に販売するところもあります。ただ、再生可能エネルギー電力は、天然ガス火力、石炭火力などに比べて割高になります。

以上のような基準をひとつの目安として、小規模店舗が新電力会社を選ぶとすると、、新電力会社の老舗であるイーレックス、ガス会社系の東京ガス、石油会社系のENEOSでんき、ミツウロコグリーンエネルギーなどが候補として挙げられます。
しかし、従来の地域電力会社でも、さまざま割安料金プランや、通信、ガス、家電製品などとのセット割引による新料金メニューを打ち出すところが目立っています。地域電力会社との契約を継続するか、新電力会社に乗り換えるか、慎重に検討しましょう。



エキテンマガジン編集部

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