ただ値段を決めるだけじゃない!3段階の価格設定とその効果的活用法

ただ値段を決めるだけじゃない!3段階の価格設定とその効果的活用法

どんな業種でも店舗経営において価格設定の悩みはつきもの。こんな風に価格設定に迷ってはいませんか?

「この価格で本当に妥当だろうか、でも利益が取れなくてはしょうがないし…。」 「お客様に高いと思われて敬遠されないだろうか…。」

一旦迷い出すとキリがありません。店舗経営者の頭を悩ませる価格設定のヒントを得る方法として「3プライス商法」や「松竹梅商法」と呼ばれる、3段階の価格設定方法があります。今回は、3段階の価格設定でできることと効果的な活用法についてまとめてみました。


3段階の価格設定とその効果

3段階の価格設定とは、似たような商品やサービスの内容を少しずつ変えて、3段階の価格ランクを設定する方法です。寿司屋や鰻屋の「松・竹・梅」がこれにあたります。もちろん、商品のの性質的に「松・竹・梅」の名前がそぐわなければ、「プレミアム・ゴールド・シルバー」のように、ランクを感じられる名前であれば、どんなものでも構いません(本記事では便宜上「松・竹・梅」で表記します)。最も高い「松」、中間の「竹」、最も価格の安い「梅」という順序になります。

このように「松・竹・梅」の3ランクを用意すると、お客様は真ん中の「竹」を注文するケースが多くなります。お客様も常に何を注文しようか悩んでいるものです。「松」を注文するのはちょっと贅沢すぎるし、かといって「梅」ではケチっていると思われるし、ということで無難な「竹」を選択することが多いのです。


3段階の価格設定で実質値上げに挑戦!?

3段階の価格設定を前にしたときの消費者心理を利用して、実質的な値上げに挑戦することもできます。たとえば、次のような価格設定をしてみましょう。

  • 現在の価格よりも高いがプレミアム感のある材料や仕上げになっている「松」
  • 現行の商品と同じ内容で現在の価格より少し高めに設定した「竹」
  • 材料や仕上げを工夫して現在の価格より少し安めに設定した「梅」

こうした3段階の価格設定を前にした消費者心理から、現在の価格より少し高めに設定した「竹」の注文が増えると考えられ、事実上の値上げをしたことになり、利益率を高めることができます。また、現在の価格より少し安めの「梅」もメニューとして用意してあるので、価格を重視するお客様からも不満が出ることは少ないはずです。


あえて「松・竹・梅」と競合する商品を用意してお客様の値頃感を知ろう

3段階の価格設定を活用することで、自分の店の商品やブランドの価値を測ることも可能です。お客様はそれぞれ、「この商品ならこれぐらいの価格が妥当だろう」という値頃感を持っています。その値頃感より高ければ購入につながりませんし、かといって安すぎるとかえって不安を覚えてしまうのです。3段階の価格設定を活用して、お客様の値頃感を把握する方法があります。

「松・竹・梅」で価格設定したものそれぞれに、同じ価格帯の競合商品や競合ブランドを想定して比較してみましょう。可能であれば実際に商品として用意してみるのも良いでしょう。

例えば「竹」と同じ価格帯の商品を別に用意して、どちらが売れるのかを比較してみます。もし、これで「竹」の売上が急激に落ちるようなことがあれば、お客様は「竹」の商品価値や価格設定に魅力を感じていなかったり、値上げによって価格帯と購入目的や利用シーンにズレが生じてしまった可能性があるということが分かります。逆に「竹」の売上に大きな変化がなければ、お客様は価値を感じていることになります。

また、同じように「松」や「梅」にも競合する商品を設定することで、「高いと思って購入してもらえなくなる価格」「お客様が妥当だと思う価格」「安かろう悪かろうと感じる価格」なども把握することが可能になります。この方法でお客様の値頃感などが把握でき、得られた結果はその後の価格設定やメニュー開発に活かすことが可能です。


売れ行きをチェックしてお客様の値頃感とのギャップを埋めよう

3段階の価格設定を行ったら、その後の売れ行きなどをしっかり観察することがとても大切です。常に商品の価格とお客様の値頃感に、ギャップがないか注意を配りましょう。もし、売上に動きがあってギャップが感じられたら、調整することが重要になります。ただし、安易な価格変更、特に値上げはお客様の不信感を招くことにもなりかねませんので注意が必要です。例えば「なるほど、この品質なら」と、お客様がより商品価値を感じるように、メニューやPOPで工夫する方法があります。お客様の値頃感に合わせるために商品の価値を変えたり、同じような価格帯の別の商品を用意したりする方法もよいでしょう。

また、価格の高い「松」の売上が悪いからといって「竹」と「梅」だけの2段階の価格設定にしてしまうことにも注意が必要になります。「竹」と「梅」だけにしてしまうと、お客様は価格の安い「梅」を購入しがちです。その結果「梅」だけが売れてしまい、売上や利益率が落ちてしまう結果につながりかねません。


3段階価格設定を活用して顧客満足度を高めよう

店舗にとって、価格設定はとても悩ましい問題です。売上や利益に直結しますし、来店するお客様やお店の格までも決めてしまうことになります。もし価格設定に迷ったら、今回ご紹介した3段階価格設定がおすすめです。特に売りたい商品、おすすめの商品を「竹」として設定することで、販売数を増やすことができるでしょう。その結果、売上が上がって従来よりも大きな利益が確保できるようにもなります。この3段階価格設定は、値上げしようかどうか迷ったときにも使える方法です。低価格の商品を値下げしながら実質的な値上げをして、売上や利益率を上げることも可能になります。また「松・竹・梅」それぞれと同等の価格帯の商品を用意することで、お客様の値頃感を知ることもできます。お客様の値頃感とギャップのない価格設定をすることで、お客様の満足度を高めて集客やリピート来店にもつながります。3段階価格設定を活用して顧客満足度を高め、利益の上がる繁盛店にしていきましょう。



エキテンマガジン編集部

エキテンマガジン編集部です。集客・販促に役立つ記事から雑学・コラム記事まで幅広く投稿します。