銀聯カードとは何か理解しよう

銀聯カードとは何か理解しよう

銀聯カード(ユニオンペイ)とは何か

百貨店や飲食店など、日本でもこのマークを見かけることも多くなってきました。これが何のマークかお分かりですか?
中国銀聯

これは世界発行枚数1位を誇る「銀聯(ぎんれん)」カードのロゴマークです(英語表記では「UnionPay」(ユニオンペイ)と呼ばれています)。ちょっとJCBにも似ていますね。
「銀聯(ぎんれん)カード」とは、中国の中央銀行である中国人民銀行が中心となり設立した銀行間決済ネットワーク運営会社「中国銀聯」が発行する決済機能付きのキャッシュカード(デビットカード)のことを指します。

その発行枚数は50億枚を突破し(2015年6月時点)、あの有名国際ブランドVISAをも抜く、超巨大決済ネットワークとして成長しています。
中国以外でも、日本、アメリカ合衆国、韓国、タイ、シンガポール、ドイツ、フランス、オーストラリアなど約20か国700万店へと加盟店ネットワークを広げています。

中国では、「VISA」「MasterCard」「アメックス」「JCB」「ダイナースクラブ」の5大国際ブランドの加盟店よりも、銀聯カードの加盟店の方が断然多く、中国国内での普及率は90%を超えています。
中国人にとってなくてはならない決済カードであるため、中国を訪れる、仕事をする外国人でも、銀聯カードを所有する人が自然に増えているのです。


銀聯カードが中国で普及した理由

上でも書いたとおり、「銀聯(ぎんれん)カード」の多くは決済後すぐに銀行の口座から代金が引き落とされるデビットカード方式ですが、何故これほどまでに普及したのでしょうか?

まず第一に、中国では、クレジットカードの普及が遅れていることが挙げられます。
クレジットカードは、持っている人の所得・資産から信用力を事前に調査し、その信用力に応じてカード会社がサービスや商品の代金を立て替える仕組みです。
平均所得が高い日本のような国であれば、比較的誰に対してもクレジットカードを発行することができます。しかし、中国では、平均所得がそれほど高くなく、信用力を図る仕組み自体もまだ発達していないため、一部の高所得者以外はクレジットカードを持つことが難しいのです。

また第二に、最も高額な紙幣が100元(日本円で約1,500円)であることも挙げられます。1万円の商品を払うのに日本では1枚で済むものが、中国だと5枚必要なわけです。これだと高額な商品を買うのに、大量のお札を持ち運ばなければなりません。
しかも人民元のお札は日本のお札よりやや分厚く作られているので、束にするととてもかさばります。持ち運びの不便さ以外にも、治安の悪さや偽造紙幣が多いことを考えると、消費者にもお店にも、現金払いは安全な決済手段といえないという事情があります。

そこで、決済後すぐに銀行の口座から代金が引き落とされるデビットカードがニーズにかなった決済手段として急速に普及しました。


日本を訪れる中国人観光客の増加

さて、続いて日本国内の利用状況をみていきましょう。
ご存知のとおり、現在日本を訪れる訪日外国人の数は、右肩上がりに急速に伸び続けています。平成27年(2015年)の訪日外国人旅行者数は前年の1,341万人より47.1%増の1,974万人と大きく伸びました。その中で中国人観光客数は1位の約500万人(前年比100%増)です。

さらに、訪日外国人全体の旅行消費額は3兆4,771億円と推計され、前年(2兆278億円)比71.5%増と観光客数同様に急激に増大しています。中国人はこのおよそ3分の1にあたる1兆4,174億円を消費しており、1人当たりの旅行支出も平均の17万6,168円を大きく上回り、28万3,842円と最も多く消費しています。今後も日本における中国人旅行者のマーケットは拡大すると予想されています。


銀聯カードを持った中国人観光客を集客しよう

そこで肝心なのが、銀聯(ぎんれん)カードの対応です。
以下の3つの理由から、中国人観光客はほぼ確実に銀聯カードを持って日本を訪れると言えるからです。

1)国外への人民元の持出し制限が5,000US$となっている
2)国外での銀聯カードによるATM引出し額が10,000元まで拡大された
3)銀聯カード加盟店での利用限度額は、口座残高の上限まで利用が可能

元の持出し制限により、現金では約60万円以上の買物は不可能となります。そもそも現金で60万円以上持ち出そうとすると、ものすごい束になりますから現実的ではありません。
そこで中国人旅行者のほとんどが、「銀聯(ぎんれん)」カードを利用する傾向にあります。

この動きを受け、すでに大手百貨店や量販店、免税店、飲食店でも銀聯カードの加盟店が増えています。現在日本全国で15,000件近い店舗で加盟店のネットワークが広がっているほか、セブンイレブンをはじめとする日本全国のほとんどのATMで銀聯カードが利用可能です。

こうした銀聯カードの加盟店の広がりを受け、多くの中国人旅行者は当たり前のように、日本国内で銀聯カードを使用しています。
近い将来、銀聯カードが利用できて便利という時代は終わり、銀聯カードが利用できないのは不便だと言われる時代が来るかもしれません。
そのために、店舗・個店レベルでも中国人観光客を集客ターゲットとして考えた場合、銀聯カードでの支払い対応をどうするか検討する必要があるといえます。


銀聯カードの加盟店になるには

中国銀聯のホームページによると、日本で銀聯カードの加盟店申し込みを受け付けているのは、三井住友カード、三菱UFJニコス、イオンクレジットサービス、JCB(ジェーシービー)、トヨタファイナンス(TSCUBICカード)、UCカード、セゾンカードです。詳細は各社のホームページをご覧ください。

各会社とクレジットカード決済システムを契約していない場合には、クレジットと銀聯カードの両方の加盟店契約を結ぶ必要があります。規定の審査を終え、契約を締結すれば決済端末が設置でき、利用可能となります。
なお、精算時にはクレジットカードと同様に、加盟店手数料が差し引かれます。

中国人旅行者の来店を促すために、銀聯カードの加盟店になることを検討してみてはいかがでしょうか?



エキテンマガジン編集部

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