個人事業主が開業する際に提出すべき「2種類の開業届」

個人事業主が開業する際に提出すべき「2種類の開業届」

【本記事は2016年7月14日に公開した内容を再編集したものです】

個人事業主として開業する際には、税務署や自治体に開業届を提出する必要があります。その具体的な内容と提出することで得られるメリットなどについてご紹介しましょう。

 

押さえておきたい個人事業の2種類の開業届

花屋や喫茶店、美容室などを個人で新たに開業する際は、商品の仕入れやテナントの確保、銀行融資の申し込みなどやらなければならないことが雑多にあります。こうした、諸々の準備や手続きのなかで忘れてはならないものが、開業届の提出です。

 

税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」

開業届は2種類存在します。その1つ目が税務署(国)に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」です。提出先は、事業を行う地域(納税地)を所轄する税務署と定められています。

この書類を提出することで、個人事業主として新たに商売・事業を始めたことを国に申告するわけです。提出するタイミングは、事業を開始して1ヶ月以内。税務署に直接持参もしくは郵送で送付してください。

 

自治体に提出する「事業開始(廃業)等申告書」

「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出してホッと一安心といきたいところですが、事業を行う都道府県にも個人事業を開始したことを申告する届け出を提出する必要があります。届け出の名称は自治体によって異なりますが、東京都の場合は「事業開始(廃業)等申告書」となります。

税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」は国税である所得税に関する届け出なのに対して、自治体に提出する「事業開始(廃業)等申告書」は、都道府県が徴収する事業税といった地方税に関わる届け出となります。

提出先は、事業を行う都道府県税事務所。提出期限や提出方法は自治体によって異なるので、不明な場合は各自治体に問い合わせてみてください。

 

開業届を提出すると得られるメリットとは?

確定申告

これら2種類の開業届は、たとえ未提出でも特段の罰則はありません。なので、事業規模が小さい場合などは、「開業届を出す必要はない」と考える人も少なからずいるようです。しかし、罰則はなくとも提出が必要なものなのですから、個人事業を開始する際は提出漏れがないようにしておくべきでしょう。

ちなみに、これらの開業届を提出することで得られるメリットとも言えるものもあります。以下で、代表的なものをご紹介しますので、一度、確認してみてください。

 

メリット①:青色申告が可能に

税金の申告方法は大きく分けて「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。このうち、青色申告をするには開業届の提出が必要です。青色申告の場合、所得金額から最大65万円または10万円の青色申告特別控除が受けられます。また、純損失の繰越しや繰戻しができるなど、さまざまな税制上の優遇措置が受けられます。

 

メリット②:屋号で銀行口座が開設できる

銀行に事業用の口座を開設したい場合、開業届を提出していれば、命名した屋号で口座を開設することが可能になります。口座開設時に銀行窓口に開業届の控えを提出してください。

 

メリット③:社会的な信頼が得られる

個人事業主は法人や会社員に比べると、社会的な信頼を得づらいというケースが少なくありません。しかし、国や自治体にきちんと開業届を提出していれば、公的機関に申告したうえで、いわば正式に事業を行っているという証にもなるため、社会的な信頼感向上につながる場合もあります。

 

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エキテンマガジン編集部

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