「オレオレ・架空請求」だけじゃない!特殊詐欺にご用心!

「オレオレ・架空請求」だけじゃない!特殊詐欺にご用心!

人の弱みや良心に付け込み、不特定多数の人からお金をだまし取る特殊詐欺。足元では認知件数は減少傾向にあるようですが、油断は大敵です。今回は、年末に増加する傾向がある、この特殊詐欺の手口などについて確認していきましょう。
 

特殊詐欺は減少傾向に?しかし、油断は大敵です!

思いやりと親切心を持って、お互いを助け合い・支え合う社会――。多くの方は、こうした社会を歓迎し、その実現に共感を覚えるはずです。しかし、実際の社会には、人をだましたり、傷つけたりする人間が少なからず存在します。

その一例が詐欺行為です。詐欺にもいろいろな種類がありますが、面識のない不特定多数の人々に対して電話などを用いて行われる詐欺を特殊詐欺と呼びます。この特殊詐欺、警察庁の発表によると2010年から2017年にかけて、年間の認知件数(警察が把握した犯罪の発生数)は7年連続で増加。2017年の認知件数は1万8,212件にも上っていました。

しかし、今年2018年は一転して減少。警察庁が公表している「特殊詐欺認知・検挙状況等(平成30年上半期・暫定値)について」によると、2018年1月から6月までの上半期の認知件数は8,197件(前年同期比672件減)となっています。当局の摘発強化などが奏功した結果と考えられますが、決して手放しで喜べる状況でもなさそうです。

というのも、全体の認知件数は減少していますが福島県、東京都、埼玉県、神奈川県、山梨県、静岡県、島根県、山口県、沖縄県では、前年同期に比べて増加。特に、東京では2,037件(同524件増)、神奈川では1,372件(同382件増)とそれぞれ前年同期比30%以上も増加しているのです。

全体の認知件数は減りながらも、東京・神奈川など一部の地域では、顕著なまでに増加しているというこの事実。特殊詐欺撲滅への道のりは遠く、まだまだ油断できない状況が続いているということのあらわれと言えそうです。
 

特殊詐欺の手口いろいろをチェックしておきましょう!

特殊詐欺はその手口によって「振り込め詐欺」と「振り込め詐欺以外の特殊詐欺」とに大別され、トータルで8つの類型に分類されています。以下で、その8類型とそれぞれのおもな手口について確認してみましょう。

特殊詐欺の8類型のイメージ図

【振り込め詐欺】

✓オレオレ詐欺

親族などを装って電話口でお金の借用を強要したり、預貯金口座への振り込みを強要したりする詐欺。特殊詐欺のなかで、もっともよく知られた手口のひとつです。

✓架空請求詐欺

架空の事実を口実にサービス利用料金などの名目でお金を振り込ませ、だまし取るという詐欺。

✓融資保証金詐欺

お金を融資することを口実に、その保証金名目でお金を振り込ませ、だまし取るというもの。

✓還付金等詐欺

税金などの還付手続きを装って、ATMを操作させ口座間送金によってお金をだまし取るという手口の詐欺。

【振り込め詐欺以外の特殊詐欺】

✓金融商品等取引名目の詐欺

実際にはほとんど価値がない、あるいは、架空の有価証券などを「かならず儲かる」などと言ってあっせんし、現金をだまし取るという詐欺。

✓ギャンブル必勝法情報提供名目の詐欺

パチンコ攻略法など虚偽の情報を提供するなどとうたって、会員登録料や情報提供料などの名目で金銭をだまし取るというもの。

✓異性との交際あっせん名目の詐欺

異性を紹介・あっせんするなどとうたって、会員登録料や紹介料などをだまし取るという卑劣な詐欺。

✓その他の特殊詐欺

他の類型に該当しないものを指します。複雑で巧妙、姑息な手口の詐欺も多く、十分な注意が必要です。
 

憎むべき特殊詐欺、年末年始は特に注意を!

人の良心や弱みに付け込む特殊詐欺は憎むべき犯罪です。そして、この犯罪は何かと慌ただしく、せわしない年末に認知件数も被害額も増加する傾向があります。実際、昨年2017年12月の認知件数は1,800件以上、実質的な被害総額は48億円にも上り、他の月に比べて非常に多かったという事実があります。

「自分は特殊詐欺にはあわない」「絶対に騙されるわけがない」と考えている方も多いかもしれませんが、過信は災いのもとです。

そして、何かと煩雑な手続きや支払事案を抱えている事業者や店舗経営者は特に注意が必要と言えるかもしれません。特に、架空請求詐欺や融資保証金詐欺、還付金等詐欺や金融商品等取引名目の詐欺などは、ビジネスとの関わり合いも深く、いつ身に降りかかるともしれません。この年末は特に、うまい話や甘い話には気を付けましょう。

※出典:「特殊詐欺認知・検挙状況等について」(警察庁)